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2016/08/31プレスリリース

過量服薬入院患者における原因薬剤と臨床経過に関する研究について

医療経済研究機構(東京都港区、所長:西村周三)は、当機構主任研究員の奥村泰之が日本学術振興会 市倉加奈子特別研究員、東京医科歯科大学 竹内崇講師との研究グループで行った、過量服薬入院患者における原因薬剤と臨床経過に関する研究成果を米国科学雑誌「PLOS ONE」にて発表しましたので、その概要を別添のとおりお知らせします。
本研究では、国立大学法人東京医科歯科大学救命救急センターへ過量服薬により入院した676名について、過量服薬の原因薬剤と臨床経過の関連を調べました。その結果、古い睡眠薬の一種であるクロルプロマジン塩酸塩・プロメタジン塩酸塩・フェノバルビタールの配合剤(ベゲタミン錠)を過量服薬した患者のうち、4日以上ICUに入室した患者が20%、また誤嚥性肺炎を発症した患者が29%であり、他の薬剤を過量服薬した患者よりも突出して臨床経過が不良であることなどが示されました。
なお本研究は、『科学研究費補助金若手研究(B)「過量服薬の再発予防に向けた大規模レセプト情報を活用した臨床疫学研究(研究代表者:奥村泰之)』の助成を受けております。

20160831_press.pdf