日本全国における過量服薬による入院実態に関する研究について PDF(466KB)

掲載日:2017/03/16

医療経済研究機構 (東京都港区、所長:西村周三) は、当機構主任研究員の奥村泰之らが行った、日本全国における過量服薬による入院実態に関する研究成果を「Journal of Epidemiology」にて発表しましたので、その概要を別添のとおりお知らせします。
レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) を活用して、過量服薬 (医薬品過剰摂取) による急性中毒で入院した患者を調べたところ、日本全国の年間入院患者数は21,663人であり、そのうち63%の患者にベンゾジアゼピン受容体作動薬が入院以前に処方されており、その年齢階級別処方割合は、35〜49歳で74%と最も多く、75歳以上であっても59%と高水準であることが示されました。加えて、若年層と比較し高齢層では、入院以前に精神科受療歴がある人は少ない一方で、循環器薬による中毒と診断されて入院した人が多いことなどが明らかになりました。
本研究結果は、過量服薬による入院患者は、若年層では精神科におけるベンゾジアゼピン受容体作動薬の服用者、高齢層では非精神科におけるベンゾジアゼピン受容体作動薬あるいは循環器薬の服用者が多い傾向にあるため、これを踏まえた過量服薬対策が求められることを示唆します。
なお本研究は、『日本医療研究開発機構研究費 (障害者対策総合研究開発事業 (精神障害分野))「精神医療に関する空間疫学を用いた疾患発症等の将来予測システムの開発に関する研究」(研究開発代表者: 立森久照、研究開発分担者: 奥村泰之)』『科学研究費補助金若手研究 (B)「過量服薬の再発予防に向けた大規模レセプト情報を活用した臨床疫学研究」(研究代表者: 奥村泰之)』の助成を受けております。

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